異種姦

書けない。書けない。書けない。書けない。もう何度、原稿用紙を丸めただろう。追い詰められて書く文章には華はなく。天才作家としてもてはやされた、…

優しい声。ベッドの上での意地悪な言葉。私を咲かせていくこの指先。彼は優しい。誰よりも優しい。でも、彼を決して愛してはいけない。だって、彼は―…

──────────────────神様。どうか、もう少しだけ私に時間をください。もう一冊だけ、この世界に私の作品を残させてください。病魔に…

これは、幻惑の音――。現実の世界ではありえない、音。全てを忘れてしまった貴方は、水の中にいた。こぽこぽと浮かんでは消えていく泡の中で、貴方は…

──────────────────ある日、日常は終わりを告げた。お父さんとお母さんの手元に届けられた荷物が、爆発したのだ。お父さん、お母さ…

分かってる。本当はお父さんとお母さんを殺したのは、兄さんだって。でも、そんなことを口にすれば。きっと私も殺されてしまう。――私はただ、絵を見…